takkarの日記

現実ばっかみてたらそんなもんなぁ、一歩も前に出ねえよ

【スポーツに携わるすべての人に】幼少期のコーチング論

実はフェンシングの指導をしていますtakkarです。

スポーツのコーチング論って、一人一人違うと思うんです。その事実を前提に、私なりの持論を綴りたいと思います。

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ガンバレ!少年フェンサー!

はじめにデータバレーで有名な、女子バレー元日本代表監督の真鍋さんの公演をお聞きする機会があったのですが「私を見ると皆さんデータバレー、データバレーとイメージされますが、私はそこを意識したことはありません。監督とはは選手にとって、一番モチベーションを上げてくれるモチベーターであるべき。」と仰っています。

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真鍋女子バレーボール元日本代表監督。大好きです。

知っていますか?
バスケの神様と呼ばれたマイケルジョーダン
はその絶頂期に引退し、メジャーリーグを目指して野球にうちこんでいます。
マイケル・ジョーダン - Wikipedia幼少期に野球をしていたことと、父親との約束もあり、メジャーをめざすジョーダンですが、あと一歩のところでバスケットボールにカムバックしています。

スポーツに対する子供の順応力って、本当にすごいんです。いろんな経験をすることで、たくさんの種がまかれます。
”Sport”という言葉には遊びという意味が含まれます。諸外国では、遊びとしての意味合いが強いらしく、「あくまで体を動かして楽しむ」という意味合いが強いと聞きます。

実業団で続ける選手や、大学に推薦で入った選手なら当然のように結果を求められます。しかし、
結果を求められるのはそこからでいいのではないでしょうか。
「やりたい競技を続けているだけ」の子供たちに結果を求めるのは早すぎると思いますし、自主性を狭めることにつながります。最悪、私の教え子たちが他の競技の道にすすんでも応援したいと思います。むしろ、ほかの競技も積極的に体験してみたらいいと思います。その中で、自分がやりたいと思う競技を、自分で選択できたら素敵だなって思います。

アメリカでは、複数の競技を同時にすることが珍しくありません。日本でそういったなじみがないのは、剣道や空手道に代表されるようにという価値観がそうさせるのかもしれません。あるいは、グループに囲ってしまい、他の活動に対して開放的でない気質だからなのかもしれません。

野球で殿堂入りした松井秀喜さんも幼少期には野球と同時に柔道をしています。そのまま柔道をしていれば、ゆくゆくはオリンピックも狙える逸材でしたが、野球の道を選びました。

私の好きなバスケ選手のネイト・ロビンソンもバスケットでNBA、アメフトでNFLを目指しています。好きなので載せておきますね。
youtu.be

ここで私の自己紹介をさせて頂きますと、小学校3年からフェンシングと出会い、大学卒業するまでの14年間選手として活動してきました。本当に運動神経が悪く、また選手として致命的なことに致命的なことに負けず嫌いではなかありませんでした。負けると泣いていましたが、次の日にはけろっとして忘れることができました。そんなわけで、たいした成績も残せない選手でした。

いま、私はクラブチームで子供たちを相手に指導をしています。たいした成績も選手として残せなかった私が、子供たちに伝えられることは一つです。

スポーツって楽しいんだよってことです。私自身、いまだにYouTubeで世界選手権やオリンピックの試合を見返したりするくらいフェンシングが好きです。子供たちにも楽しんでもらえるよう努めています。

ただ、葛藤もあります。それは
子供たちにとって何が楽しいのか


  1. 努力して練習した結果、試合・大会で勝つことが楽しいのか
  2. できなかったことができるようになる。相手の裏をかくなどフェンシングそのものを楽しいと感じるのか


子供たちを強くするだけならできます。どういう選手が強いか何人も分析してきましたし、強豪選手の練習も趣味で動画に撮ったりしていました。なので、どうしたら強くできるのかはある程度、自信があります。

しかし「強くすること」だけが子供たちにとって有益なのかに疑問を感じます。子供たちが望んでいるのか。勝たせたいのは、指導陣のエゴでないのか。

自ら子供たちが「勝ちたいと思って」聞きに来たことに対してアドバイスするのは分かります。しかし「どうしてこんなこともできないんだ!」と、怒鳴り散らす指導者を見ると違和感を感じます。

幸いフェンシングは個人競技です。やったことは全て自分に返ってきますし、自己責任です。無理やり練習させるのは、吸収の効率も悪いですし、選手指導者共にフラストレーションがたまると思います。やりたくないならやらせたくないです。


ぜひ、子供達には「自由に選択できる環境」を与えてたいです。そして後悔のないよう、生涯携わりたいと思うスポーツに出会ってもらいたいと思います。